にじいろれすとらん|分子栄養学がこどもにわかる絵本

あらすじ

ハリネズミくんは、だいすきなわたがしばかり食べています。だいすきなたべものなはずなのに、全然元気がでません。

ある日、元気を取り戻すための旅にでたハリネズミくんは「にじいろれすとらん」という不思議な場所に出会います。

そこには食べたことのない食べものがいっぱい!

森の仲間たちに背中を押され、ハリネズミくんが勇気を出してとった行動とは…?!

不思議な森でハリネズミくんの冒険がはじまります。

絵本の概要

🌈にじいろれすとらん

・作|つる ことね

・絵|ハルキ

・監修|みぞぐちクリニック みぞぐちとおる

・出版社|オーソブックス

・価格|Amazon kindle版 880円(税込) / ペーパーブック版   1430円(税込)

 –  なぜ「絵本」なのか –

「絵本」を選んだ理由には「こどもの目にふれる媒体で、幼少期から栄養の大切さを知ってもらいたい」

という監修者と著者の想いがあったからです。

心身の不調と栄養が関係しているということは、初めて聞いた方には理解しがたい点も多いのが現状です。

そのような方々に知ってもらうにはどう伝えたらよいか模索しているなかで「絵本」という媒体にたどり着きました。

この絵本は、「分子栄養学がこどもにわかる」ということをテーマとしています。

そのため一般的な教養本ではなく「物語」を通じた構成にしました。

なかでも本書は、クリニックへ来院されることの多いこどもの発達障害をテーマとしたおはなしになっています。

こどもの「発達障害」の現状

文部科学省の通級による指導実施調査※₁によると、発達障害は増加の一途をたどっており、通級による指導を受けている児童生徒数は平成15年から15年間で約4倍に増加しています。

栄養療法クリニックにおいても、発達障害はお子さんの主訴として多い疾患のひとつでもあります。

また、上記は学校の学級担任による回答調査の結果※₂ですが、

担任からみて知的発達に遅れはないが、学習面や行動面で困難を抱えているとされている児童の割合の推定も10年間で増加傾向にある、という現状があります。

ハリネズミくんの冒険からまなぶ「オーソモレキュラー栄養療法」

この本には、イライラや焦燥感、疲れやすさの原因となる‟ 血糖値の乱高下 ”を物語を通じて描いています。

ハリネズミくんは「わたがし」が大好物。

だいすきな食べもののはずなのに、イライラして怒りっぽかったり、すぐに疲れて夕方にはぐったりして動けません。

「なぜだろう…?」

自分の不調に‟ 食べものが原因だった” と気づかずに、

「性格だから」「元々そういう体質だから」と我慢しながら過ごしている人が、とても多くいます。

ぜひ普段食べているものと、自分の体調の関わりに目を向けてみてください。

また、この本のタイトルでもある「にじいろれすとらん」の「にじいろ」は色とりどり、お肉やお魚、野菜など、

‟ 食べものにはいろいろなチカラがある ” ことを意味しています。

さまざまな食材(栄養素)を食べることで元気いっぱい遊べるようになるハリネズミくんの様子を通して

オーソモレキュラー栄養療法のチカラをぜひ体感してみてください。

こんな方へおすすめ

栄養療法に取り組む親子

「栄養療法」の治療は、まいにちの食事が治療の場。今ある不調をよくするために我慢する食べものもあります。そんなお子さま向けに、

「この食べものを食べるとどうなるのか」

という体や心の変化を、主人公のハリネズミくんを通して知ることができる構成になっています。

治療は親子二人三脚。絵本を読みながら親子でともに前向きに治療に取り組めるよう、よくなる未来を「物語」で描いています。

幼児の食育の場に

「食べもの」について学ぶ食育という分野があります。ハリネズミくんの表情や様子を通して、「食べものってこんなチカラがあるんだ!」というきっかけになるお話になっています。

栄養療法を治療に取り入れている医療従事者の方

本の巻末にはオーソモレキュラー栄養療法に関するかんたんな解説も入れています。栄養療法ってなんだろう?という方への導入の説明にもおすすめしています。

制作者の想い

監修|みぞぐちとおる先生

@mizoguchi_cl

この絵本では、子供の脳の発達には栄養が大切であることを伝えています。
そしてお子さまが勇気をもって新しい食材にチャレンジするきっかけになることも意図しています。

子供の脳の発達のための適切な対応とは、その子の脳の特性にあった最適な栄養状態を整えることなのです。

発達障害という概念が知られるようになり、その結果として従来の診断基準によって精神疾患とされていた成人の患者さんの多くは、
発達障害がベースにあり適切な対応がとられなかったための二次的な精神症状であることが理解されるようになりました。

子どもの発達におけるアプローチは、療育による支援や薬物療法だけでなく、栄養療法という選択があるのです。

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作|つる ことね

@kotone_gohan_iroha

「食事でよくなる未来を、こどもがわかる形で見せてあげたい」という想いから、この絵本は生まれました。

私は子どもの頃、食べものに不調を良くしてくれる力がある事を知りませんでした。
その存在に触れる機会がなかったからです。

そのため女性らしく身体が変化する思春期には、食べものを怖がり、食べることを拒否し、長く摂食障害を抱えたまま過ごしてきました。

この絵本が、お家や図書館、幼稚園、病院の待合室など、子どもの頃触れる環境の中にそっと存在していて
「食べ物で元気になれるんだ」という発見や気付きのきっかけになることを願っています。

現在栄養療法に取り組む親子はもちろん、栄養療法をまだ知らない子どもたちにも是非読んでいただきたいと思っています。
栄養療法の事を知らなくても自然に触れる事ができるように、物語りにして工夫しました。

また制作にあたる中で意識したのは読者目線になること。
子どもの頃の感性を思い出しながら、ページをめくる時のわくわくした気持ちを大切に筆を執りました。

ハリネズミくんの冒険をぜひ親子で楽しんでいただけたら嬉しいです。

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絵|ハルキ

@haruki_illust

絵本の作画を担当させていただきました、ハルキと申します。
わたし自身も、数年間に及ぶ不安障害の症状に悩まされてきました。
そのなかで出会った考え方が栄養療法で、きちんと人間の土台となる食事や栄養を見直していこう、というものでした。
今では、症状に苦しむことはほとんどなくなりました。

作画において、「どのように表現したら、子どもたちに栄養の大切さ、そして食べること自体の楽しさを伝えられるだろう?」と常に試行錯誤しながら描いていました。
その上で、れすとらんの食事シーンは特に力を入れました。
他の動物たちが楽しそうに食事をしている表情を意識したり、食事自体は種類を豊富にしたり、鮮やかな色をたくさん使うことで、
子どもたちに少しでも興味や関心を持ってもらえるよう工夫しました。

そして、はりねずみくんの表情や雰囲気が、取り巻く食事によってどんどん変化していく様子も、見守っていただけると幸いです。

ぜひお子さんと一緒に読んでみて下さい。

こどもに「えいよう」でよくなる未来を

「食事でよくなる未来を、こどもがわかる形で見せてあげたい」

という想いから、この絵本は生まれました。

ハリネズミくんの冒険を通して、なにかひとつでも感じることがあれば嬉しいです。

絵本の購入先

絵本を置いてくださる施設を募集しています。

「にじいろれすとらん」は全国の幼稚園・保育園、病院や歯科医院の待合室、図書室などに置いていただいています。絵本を用いた講演会やこども向けの料理教室も開催中。ご依頼は以下のお問い合わせフォームから承っております。

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参考資料

※1)文部科学省 通級による指導実施調査

※2)文部科学省 通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について