01
食べることに悩んだ経験から、栄養の道へ
思春期に拒食症という摂食障害を経験し、食べることに罪悪感を抱え、悩みながら大人になりました。
治療の過程で分子栄養学に出会い、代謝や生化学の視点から身体を読み解く考え方にひかれ、食事を土台とした予防医学の道へ進みました。
身体の中で何が起きているのか。なぜ食べることが必要なのか。仕組みを知ることで、自分の抱えている病気について理解できることはたくさんありました。
一方で、知識として理解できることと、実際に食べられることは、必ずしも同じではありませんでした。
正しい知識があっても、それだけでは選択や行動につながらないことがある。この経験が、現在の仕事の原点になっています。
02
知っていることと、できることの間
管理栄養士として医療や予防医学に携わる中でも、同じことを感じる場面がありました。
専門的に正しい情報であっても、相手の状況や暮らしから離れていれば、実際に取り入れることはできません。
何を伝えるのかだけでなく、どのような順番なら理解できるのか。どこまでなら無理なく取り組めるのか。日々の生活の中で、どうすれば続けられるのか。
知識と実践の間にあるものを考えることが少しずつ多くなっていきました。
03
栄養と料理をつなぐ
専門的な栄養学を、毎日の食卓へ落とし込む方法を考えるために、調理科学を学び、栄養と料理の両方から食を捉えるようになりました。
栄養と料理の分野を横断するなかで、「何を食べるか」だけでなく、「どうすればおいしく食べられるか」を考えるようになりました。
その過程で、摂食障害を経験する中で分からなくなっていた、「おいしい」と感じることや、おいしさがもたらす安心を、少しずつ取り戻していく感覚がありました。
栄養的に望ましいことは大切です。けれど、おいしく食べられること。無理なくつくれること。自分や家族に合っていること。そして、繰り返し食べたいと思えることも、同じように大切です。
栄養と料理の間をつなぎ、専門的な知識を、毎日の食事の中で無理なく実践できる形にすることを大切にしています。
04
専門性を、どう届けるかまで考える
医療機関や企業など、さまざまな現場に関わる中で、専門知識を持っているだけでは、必要な相手に届かない場面を多く見てきました。
情報が専門的すぎることもあれば、伝える順番が整理されていないこともあります。必要な資料や仕組みがなかったり、役割や業務の流れが曖昧だったりすることで、よい考えやサービスが現場で十分に生かされないこともあります。
何を伝えるのか。誰に、どのような順番で届けるのか。どのような文章、資料、業務ツールが必要なのか。つくったものを、どうすれば現場で使い続けられるのか。
その全体を考え、必要な手段を組み合わせることが、現在の仕事につながっています。
05
cotonnという形へ
cotonnでは、最初からつくるものを決めるのではなく、まず、相手が実現したいことや、現場で起きていることを整理します。
そのうえで、企画・設計、業務整理・仕組み化、制作・開発、教育・定着支援の中から、目的に必要なものを組み合わせます。
管理栄養士として専門的な内容や背景を理解すること。相手に伝わる文章や構成を考えること。実際に使える資料や仕組みをつくること。そして、現場で使われ続けるところまで支えること。
これまで別々に見えていた経験や仕事がつながり、現在のcotonnという形になりました。
専門性が、必要な相手に正しく伝わり、理解され、選択や行動につながり、暮らしや事業、現場の中で使われ続けることを目指しています。
